卒業研究指導方針

筑波大学

2026年度 卒業研究指導方針

氏 名:于 海涛
所 属:知識科学主専攻
研究室:情報知能 (Webサイト:https://ii-research.github.io)

指導可能な研究領域

1. 生成式情報検索アリゴリズム(Generative Information Retrieval)

大規模言語モデル(LLM)の時代において、ウェブ上で検索可能なコンテンツの量と多様性は引き続き増加し、ユーザの情報ニーズもますます複雑化しています。その結果、適切な情報を的確に検索・生成するためには、従来の枠組みを超えた新たな技術的課題が存在しています。本研究室では、従来の情報検索アルゴリズムの研究成果を基盤としつつ、現在は特に生成式情報検索に焦点を当てています。これは、検索と生成を統合し、LLMの能力を活用して多様化・高度化するユーザの情報要求に応える次世代の情報アクセス技術です。
代表論文
(1) Kaipeng Li, Haitao Yu, Yubo Fang and Chao Lei. A Combination-based Framework for Generative Text–image Retrieval: Dual Identifiers and Hybrid Retrieval Strategies. Proceedings of the 3rd ACM SIGIR-AP Conference, 2025.

 

2. 検索拡張生成(Retrieval-augmented Generation)
大規模言語モデル(LLM)は強力な生成能力を有しているものの、その知識は学習時点に固定されており、最新かつ正確な情報を常に提供できるわけではありません。その結果として、一見もっともらしいが内容が不正確な文を生成してしまう 「ハルシネーション」 が深刻な課題となっています。そこで注目されているのが 検索拡張生成(RAG)です。RAGは外部の情報検索を組み合わせることで、生成モデルに最新かつ多様な知識を供給し、信頼性の高い応答を実現する技術です。本研究室では、検索と生成を相互に最適化する新しい枠組みを提案し、RAGの性能向上に取り組んでいます。
代表研究活動
(1) R3AG 2025: The Second Workshop on Refined and Reliable Retrieval-Augmented Generation (https://ii-research.github.io/R3AG/)
(2) Jointly running the course of Retrieval Augmented Generation (https://wing-nus.github.io/cs6101/)

研究指導・ゼミの概要

卒業研究の最終発表会までに、6月の着手発表会、10月の中間発表会があります。
ゼミは毎週行い、作業の進捗状況を報告すると共に疑問点や問題点を解消していきます。

研究をすすめる上で望ましい条件

学んだ知識を活用して、実践的な研究問題を解決する志を持ち続ける。

受け入れの条件

(1) 英語論文を読む意志がある。
(2) 面談を行う : 面談予約リンク

選考方法

面談の前に、英語の自己紹介を準備したり、興味のある課題について深く考えたりしてください。
面談の内容に基づき、選考します。
希望者数が定員を超えた場合は、以下のような学生を優先します。
 (1) 英語能力が高い学生。
 (2) 大学院進学が第一希望の学生。

その他

面談を電子メールで予約して、氏名と学生IDを明記してください。面談は30分程度です。
第1期(第1希望者) 2025年10月09日 〜 10月16日
第2期(第2希望者) 2025年10月17日 〜 10月20日