卒業研究指導方針

筑波大学

2026年度 卒業研究指導方針

氏 名:立石 慎治
所 属:知識科学主専攻
研究室:7D205

指導可能な研究領域

研究指導が可能な領域は以下のとおりです.

  1. 高等教育(大学や短大,高専,専門学校など)に関すること
  2. 小・中・高等学校のキャリア教育・進路指導に関すること
  3. 数量データの分析を通じて教育・学習について考察すること

特に「高等教育に関すること」については,比較的柔軟にどのようなテーマでも受入れが可能ですので,まずは面談申込時に尋ねてみてください.

なお,下記の4点がこれまで仕事をしてきた領域です.

  1. 学生の編入学・転学行動と中退・留年行動
     編入学・転学等による高等教育段階での学生移動の実態を研究しています.制度としては戦後の教育制度が始まった段階から既にあった編入学・転学制度ですが,例年一定数の人がその進路を選択していながら,研究は限られています.制度と個人の双方を対象に,国際比較も念頭に置きつつ,学生の移動を可能とする仕組みの成立条件や改善余地を研究しています.
  2. 大学教員職のキャリア形成・役割分化
     日本の大学教授職のキャリア形成・能力形成・役割分化などを研究しています.大学の先生もキャリアを形成していく存在ですが,従来の研究では各教員がどういったキャリア・ステージにいるかなどがあまり考慮されずに来ました.キャリア・ステージに応じた必要とされる能力や働き方とはどういうものか,特に数十年ぶりの新校種である専門職大学においてはどうかなどを研究しています.

  3. キャリア教育・社会移行支援
     小・中・高校生に対するキャリア教育・進路指導に関する研究を行っています.初期ではキャリア教育で成果を挙げる条件の探索的研究に,直近では移民・言語支援を要する生徒に焦点を絞った移行支援の国際比較に携わりました.また,専門職大学で学ぶ学生の学習成果と進路に関しても興味関心を持っており,この領域では初等中等教育から高等教育までを広く扱っています.

  4. 高等教育機関の内部質保証・教学マネジメント・制度運用
     メインテーマからは少し外れますが,学事暦・単位制度の実態,質保証の仕組みのひとつであるプログラムレビュー等の比較などについてこれまで知見を有する機会を得ています.ですので,高等教育の改善やマネジメントについては,一定程度研究指導が可能です.

そのほか,以下のリンク先にあるトピックであれば,研究指導が可能です.必要に応じて御確認ください.
https://researchmap.jp/shinji_tateishi

研究指導・ゼミの概要

週1回または2週間に1回のペースでゼミを行います.
立ち上げられたばかりで学生が所属するのがこれからのため,御都合に応じて柔軟に設定する予定です.
今後,一定数の学生が所属することになった場合は,次のとおり移行します.

  1. 研究室全体ゼミ(2週間に1回,2時間程度)
  2. 個人面談(1週間に1回,30分程度)

いずれにしても,長期休暇中や就職活動の繁忙期なども,研究がストップして後々困ることがないよう,細く長く続けられるように調整しながら研究指導を受けられる機会を確保します.

研究をすすめる上で望ましい条件

  • 小学校から大学までの教育機関は,知識・情報を伝達するために認められた社会制度です.また,特に大学には知識・情報を創造する機能も持たされています.
    こうした社会制度である学校・大学,また,そこで行われている教育・学習・研究といった活動に対して(素朴でいいので)関心があることは大事な条件です.
  • テーマによっては,教育(学)の基礎知識に関するキャッチアップが必要になることがあります.そうした場合には,それを厭わないことは大事な条件です.
  • 試行錯誤するのが好きなほうがいいですが,少なくとも嫌いではないほうがストレスは少ないと思われます.
  • 研究室に所属する学生が多くない可能性が高いので,自身に必要な学修の機会はどこに行けば得られるかを意識的に探る努力はできたほうが,よりスムースに研究活動を進められるかもしれません.

受け入れの条件

期間中に面談を行っていることと内定通知をお受け取りになっていることが必須条件です.

選考方法

個人面談の過程と結果に基づいて選考します.

  • 対面又はオンラインで行います.時間は30分程度です.
  • 面談の申入れを次のアドレスまでお送りください.stateishi(あっとまーく)slis.tsukuba.ac.jp
  • メール本文には,下記の項目を御記入ください.
    1. 氏名
    2. 学籍番号
    3. 面談希望日時を3つ
    4. 興味・関心のある研究テーマに関する概要(400字を超えない程度で大丈夫です.もし複数のトピックの間で揺れている場合は,2つ目以降についても極簡単でいいので書いておいていただけると助かります.)
  • 4に書かれた内容が教員にサポートできるテーマかを吟味した結果を踏まえ,面談を実施するか,また,実施する場合にはその詳細についてお知らせします.
    • どのように考えても指導が不可能なケースを除けば,基本的に面談は実施する見込みです.
  • 面談の際には興味・関心のある研究テーマについて追加で御説明をいただく予定です.
    • 面談のためだけにレジュメや資料をしていただく必要はありません.もちろん,口頭で上手に説明できるか気になるようでしたら,用いていただいても大丈夫です.

その他

手探りしながらになる面もあるかもしれませんが,できるかぎり,何がクリアすべき条件なのかを明示しながら研究指導を進めたいと思っています.