宇陀 則彦

卒業研究指導方針(宇陀則彦)

2022年度 卒業研究指導方針

氏 名:宇陀 則彦
所 属:知識情報システム主専攻
研究室:7D210号室

指導可能な研究領域

1. 多層化資源マネジメント 
デジタルライブラリ、デジタルアーカイブなど、多種多様な情報資源を多層化して構成する新しい管理手法

デジタル世界を基盤層、共有層、利用層に分け、世界に遍在する「ユビキタスコレクション(Ubiquitous Collection)」によって利用者のコレクションを支援するサービスを「相互援用型コレクションサービス(ミックス)(MICS:Mutual Invoked Collection Service)」と呼ぶ。詳しくは、宇陀則彦. デジタル世界にいまなにが起きているのか. 未来の図書館研究所 調査・研究レポート, 2019, vol.3, p.47-56. を参照のこと。

これ以外の多層化もありえる。

2. スマートライブラリ
スマートライブラリはスマート家電、スマートシティと同様に、「賢い、気の利いた」新しいカタチの図書館

「プロジェクション本棚」の開発

プロジェクション本棚とは、本を使ったプロジェクションマッピングであり、壁や建物に光を投影して様々な映像を投影するプロジェクションマッピングに対して、書架に複数の本を射影することで情報や知識を表現する。「投影」には2つの意味があり、一つは表現の投影で、プロジェクションマッピングのように実際にデジタルデバイス上に投影する。もう一つは、意味の投影で、人の記憶や文化、社会、歴史の事象を本(ドキュメント)で投影する。例えば、あなたの家の本棚は、あなたの記憶や思想を投影したものである。

3. デジタルヒューマニティーズ
デジタル技術を用いることで人文学資料の新しい意味や利用法について研究する領域
人文学研究者の資料探索行動分析をもとにした共創プラットフォームの構築

人文学研究において資料探索は重要であるにも関わらず、人文学研究者の資料探索プロセスは十分明らかになっていない。国立歴史民俗博物館の後藤は、「一見関係のない日記のような記録と法律関係の古文書を同時に扱うことは普通のことで、その発見行為をサポートすることが重要である」と述べている(後藤真. 人文情報学と歴史学. 『歴史情報学の教科書』文学通信. 2019)

4. 知識情報概論的何か
知識の伝達と共有に関わるおもしろそうなテーマ
研究テーマの持ち込み歓迎

過去の卒業研究
・本棚と人の相互作用 [抄録]
・椅子と私と図書館と [抄録]
・感性パラメータ法による香りと環境音の組み合わせ評価 [抄録]
・絵図の理解を目的とした読図プロセスの分析 [抄録]
・知識の繋がりを意識したアーカイブ理解の促進 [抄録]
・図書館における高齢者の資料選択行動分析 [抄録]
・アイデア発想におけるドキュメント共有の効果 [抄録]
・議論進行を支援するファシリテーションシステムの構築 [抄録]
・原資料の構造を反映したデジタルアーカイブの構築 [抄録]
・アーカイブズの三原則に基づいた情報アーキテクチャの設計 [抄録]
・大学図書館における聴覚障害学生の利用実態調査 [抄録]
・都道府県の関係性に着目した地域情報システムの構築 [抄録]
・知識情報・図書館学類生のための学び直しシステム [抄録]
・ARを用いた出会い系図書館の運用実験 [抄録]
・大学図書館業務における機関リポジトリの位置づけ [抄録]
・探索と登録のサイクルを用いた学習支援システムの構築 [抄録]
・オープンソースソフトウェアにおける人的コストと金銭的コストの定量的分析 [抄録]
・Webデータベース仮想統合システムの構築 [抄録]
・図書館システムにおけるディスカバリサービスAPIの機能要件 [抄録]

研究指導の概要

・週1回ゼミを行います。
・宇陀研究室は松村研究室、加藤研究室とゆるやかに連携しています。
 一緒に議論したり、卒研発表会の前などは共同で発表練習を行うことがあります。
・夏休みに合宿を行うかもしれません。

受け入れの必須条件

・面談すること
・面談の際に自分の考えをわかりやすく説明できること

研究をすすめる上で望ましい条件

・研究室にほぼ毎日来ること(研究は日々の議論が重要です)。ただし、コロナの状況によって変わります。
・アルバイトよりゼミを優先すること(「その日はバイトがあるので出席できません」は原則認めない)
・共同研究など卒業研究以外の活動に積極的に参加すること(仕事は複数、並行して行うものです)
・周囲とコミュニケーションをとれること(コミュニケーションは性格や気持ちではなくスキルです)

選考方法

・面談によって決定します。今年度はZOOMを使います。面談希望者はメールで予約をとってください。
・定員オーバーの場合は宇陀が興味をもった研究テーマの人を優先します。

その他

・訪問期間中にオープンラボを実施するかもしれないので(今年度未定)、4年生や大学院生に宇陀研の雰囲気をきいてください。
・10/4(月)の主専攻実習の時間に研究室紹介を行います。

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