KLiS TODAY No.28
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KLiS TODAY No. 28February 2016ピッツバーグ修練譚末岡 真里奈 突然ですが、皆さんは「巻物」についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?巻物といえば、長い紙をくるくると巻いてコンパクトにした形態が特徴的ですよね。絵巻物であれば、まるで次々に場面が展開されていくかのように絵が流れていき、冊子体の本とはまた違った楽しみ方ができます。何故、巻物についてお話ししたかというと、ピッツバーグ大学ヒルマン図書館で行った国際インターンシップで絵巻物の目録作成作業に携わったからです。 私は、2015年9月15日から9月28日までの2週間、アメリカペンシルバニア州にあるピッツバーグ大学で受け入れていただきました。ピッツバーグはかつて鉄鋼の町として有名でしたが、現在では多数の大学がキャンパスを置いており、学術都市としての要素も持っています。 ピッツバーグ大学では、大学が所蔵している絵巻物の複製についての総合目録を作成するプロジェクトに参加させていただきました。私は、絵巻物についての情報(読み方、オリジナルの所在地、など)をOPAC、他機関のデータベース、サーチエンジンなどを駆使して収集し、指定された形式に沿って入力していく作業を担当しました。ピッツバーグ大学ヒルマン図書館 作業をこなしていく中で特に印象的だったのは、絵巻物全体の画像を見つけることが予想以上に困難だったことです。日本のものだけでなく、中国の絵巻物を日本で複製したものなどがあり、検索方法を試行錯誤しながら少しずつ画像を探しました。大変でしたが、沢山の方々に支えていただきながら作業を完遂することができました。 改めて、東アジア図書館日本研究ライブラリアンのグッドさん、国際インターンシップ担当教員の先生方、そして、知識情報・図書館学類の先生方に深く感謝します。(すえおか・まりな 知識情報・図書館学類3年次)
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