KLiS TODAY No.28
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KLiS TODAY No. 28February 2016卒業研究を終えて武田 直人 最終発表会を終えて、達成感でいっぱいです。私の研究は、指導教員をはじめ、たくさんの方々に支えられて成し遂げることができました。 Twitterは、膨大な情報がリアルタイムに投稿されますが、利用者の性別、年代、職業などの属性が明示されていないことが多く、属性ごとの知識の抽出や傾向の調査が困難となっています。卒業研究では「Twitterユーザの投稿場所を考慮した属性推定」に取り組み、「投稿場所」が利用者の属性を推定する上で有用であることを、実データを用いた評価実験を通して明らかにしました。 たとえば、私たちのような「学生」は平日の昼間に学校にいやすいという傾向が見られます。提案手法では、図のようにそれぞれの属性ごとに異なる生活の場所とその時間を利用して、推定を行います。 高専からの編入生である私には、2度目の卒業研究となりました。前回とは異なる領域の研究でしたが、どちらの卒業研究でも、楽しみながら取り組む上で大切なことは共通していたように感じます。それは、楽観的かつ粘り強く最後まで研究に取り組むことと、指導教員や研究室のメンバーと信頼関係を結ぶことの2点です。卒業研究は、その領域における素人が取り組むものなので、はじめに提案した手法がうまくいかないことは当たり前です。しかし、そこでめげずに、失敗の原因分析を重ねることで少しずつ最適な手法に近づいていくことができます。このとき、指導教員は研究がおかしな方向に進まないように舵取りをしてくれました。また、研究室のメンバーは、共通の目的を持つ仲間として、強い精神的な柱となってくれます。私は、このような信頼関係があったおかげで、最後まで研究をやり抜くことができました。これから研究室を選ぶ方は、ぜひ研究テーマだけでなく指導教員や研究室のメンバーとの相性を考えてみてください。きっと、1年後に「卒業研究って楽しい」と思うことができます。(たけだ・なおと 知識情報・図書館学類4年次)
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