KLiS TODAY Vol.22
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6KLiS TODAY No. 22February 2014大平 奈美   私は2013年9月15日から9月28日までの2週間、カナダのトロントにある国際交流基金トロント日本文化センター図書館(The Japan Foundation Toronto Library)にて、インターンシップに行ってきました。 トロントは人口260万人の約半数が英語以外の言語を母語とする移民1世、2世、3世であり、北米でも有数の多民族都市です。60以上のエスニックタウンがあり、「人種のモザイク」と呼ばれています。 私がインターンシップをさせていただいた国際交流基金トロント日本文化センター図書館は、英語・日本語・フランス語にわたって2万3000点の蔵書を持ち、トロントの人々に日本の情報を発信、提供しています。 2週間のインターンシップのあいだ、様々な図書館の見学、図書館での業務体験に加えて、出版社・書店・メディアが一緒になって行われる本のお祭りであるTHE WORDS ON THE STREETというイベントにも参加させて頂きました。 初めて図書館のサーキュレーターデスク(カウンター)に一人で立ったときは緊張しっぱなしでしたが、できることが少しずつ増えてくると利用者の方と話したり、自分から動くことができるようになったりと、毎日が本当に楽しくなってしまって、最終日は本当に寂しくなったのを覚えています。 トロントは図書館の数が多く、歩けば図書館にあたるとでも言えそうです。公立図書館・大学図書館・専門図書館を何館か見学しましたが、どの図書館においても利用者にあった多くのサービスが用意されており、図書館がトロントという都市のなかで、住民にとってなくてはならない存在だと強く認識しました。特に、英語が母語ではない利用者へのサービスが充実しており、私が一利用者として対応していただいたときは、下手な英語でも、スタッフはとても真剣に相談にのってくださり、ゆっくりと話をして下さって安心した気持ちになりました。 インターンは、業務に関しても、見学にしても日本と基本は同じだろうと考えていました。しかし、実際に行ってみると事前に想像していたものとは全く異なり、図書館というものの考え方が日本とは大きく異なること、業務においてはマニュアルでは表わすことのできないきめ細かい心配りが必要とされること、トロントに住む人々にとって日本というものがどのように捉えられているのかということをひしひしと感じることができました。 最後に、このような機会を与えてくださった国際交流基金トロント日本文化センター図書館のスタッフの皆様、知識情報・図書館学類の先生方に深く感謝しております。国際インターンシップに興味を持っている方は、ぜひぜひぜひ! 参加してみてください。(おおひら・なみ 知識情報・図書館学類 4年次)国際インターンシップを経験して ̶ トロント編国際交流基金トロント日本文化センター

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