筑波大学2018年スクールガイド
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私は、大学というのは社会と戦う装備を固める場だと考えています。入学までに培った学力や常識を骨組みとして、知識や学歴、世渡りスキルなど、より大きな人間になる材料を集め研ぎ澄ませられるのが大学生活なのです。安定した人間になるためには、いろんな要素をバランスよく集めることが必要です。遊びだけではだめだし、勉強だけというのも勿体ないです。 サークルや学生団体で身につく気遣いや管理力は、社会に出てから他人と関わる際に役立つでしょう。なにより、気の合う仲間と成果を出すことは楽しいものです。団体に加わるのに大変な勇気が必要な人もいるかと思いますが、きっと後々の人生を支えてくれる経験につながります。まとまった時間を好きなことに充てられるのは、大学生活が最後でしょう。 対して大学での勉強は、結局は自分との戦いです。不思議なことに、大学生になると高校まで当たり前だった予習・復習や先生の話に集中することができなくなっていきます。また、この学類の授業は知識論からプログラミングまで多岐にわたり、自分の興味とは異なる分野に触れることもあります。何をしたいのか、迷い始める人もいるでしょう。困ったら、熱心な受験期に抱いていた目標を思い出してみてください。全くその通りにはいかなくとも、自分がどんなふうに勉強をすべきか考える手掛かりになるはずです。 大学では誰も自分の面倒を見てくれません。勉強を疎かにせず、かつ体を壊さないよう、自分のキャパシティと向き合う必要があります。賢く時間を使い、自分で自分を育てていきましょう。16先輩から知識情報・図書館学類1年久保川 一良 KUBOKAWA Kazuyoshi知識情報・図書館学類1年矢澤 愛実 YAZAWA Ami知識情報・図書館学類1年佐藤 千尋 SATO Chihiro 知識情報・図書館学類について外部の方に伝えるのはなかなか難しいことです。正直申し上げると、もし私がここに四年間在籍していたとしても他人にきちんと伝え十分な理解を促すのは難しいと思います。なぜなら私たちが学んでいることは一定の形を持たず、また常に増え続けているからです。そして実際のところその本質たるものは、目に見える物でも、耳に聞こえる物でも、舌で感じる物でも、肌で触れる物でもありませんから、人間の感覚以外でどうにか捉えていく努力をせねばなりません。これが情報を学ぶということです。そうしてどうにか捕まえたそれは、その人の内にある限り知識と呼ばれます。いつでもどこでも取り出して使いこなし、そのたびに使い勝手の良くなっていく道具です。そしてその持てる数を際限なく増やし磨きをかけていく一方で、今度はそれらを誰かに手渡していく必要が生じます。けれどもその道具はどこまでいってもその人の内にしか存在しえないものです。しかし、その問題は紀元前四千年頃に文字の発明によって解決の糸口を得ました。偉大なる先人たちは、知識そのものを記述することは出来ないが、「知識の設計図」とも言える物、つまりmediumを残すことは可能だと気づいたのでした。これこそが図書館の始まりであり、今もまたこれからもそうあり続けると私は考えています。 本が好き、図書館が好き、ただそれだけでも十分ではありますが、情報とは何なのか、知識とは、図書館とは一体なんぞやという疑問を改めて持ち探求していく同志たちを心待ちにしております。 「図書館に住みたい」幼い頃にそう思ったことがあります。大好きな本に囲まれて生活するのはどんなに幸せだろうと。「知識情報・図書館学類」、初めてこの学類名を聞いたとき、私は運命の出会いだと感じました。そして、この学類で学べる内容を知ったとき、また衝撃を受けました。図書館に関することだけではなく、プログラミングや哲学、統計、法制度といった様々な分野の授業も多く履修するのです。この学類の特長的なところは、文理融合型であり、得意分野の異なる人たちが混在しているところです。今までは興味のなかった分野にも関心を持つようになり、自分の知識の幅もどんどん広がっていきます。また、自分の好きなこと、得意なことについて発信することは、自信の確立にもつながります。私は、この学類で様々な授業を履修するうちに、もっと知りたいと思ったことがたくさん見つかり、自分の将来にどのように役立つのかを考えると夢が膨らみます。 大学は、知りたいと思ったことをさらに深く学ぶことができる場所です。図書館情報学図書館には春日ラーニングコモンズという学習するための共有スペースもあり、自分の学習を手助けしてくれる環境が整っています。また、初めての一人暮らしやサークル活動など、大学生活では新しく経験することもたくさんあります。皆さんは、どのようなキャンパスライフを思い描きますか。目標に向かって突き進む強い意志があれば、自分次第でどんなことでも成し遂げられると思います。この学類はきっとあなたの道を明るく照らしてくれることでしょう。
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