平成24年度 卒業研究指導方針 |
氏 名 | 上保 秀夫 | |||
所 属 | 知識 | 知識科学主専攻 | 図情 | 情報メディア社会分野 |
研究室 | 7D408 | |||
指導可能な研究領域 |
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案内という現象に興味を持っています。
知識情報学で学ぶ内容の多くには「案内」の要素が含まれています。例えばレファレンスサービス、パスファインダー、サーチエンジンは案内サービスやシステムの一種と考えられますし、案内は知識共有や情報行動の一形態とみることができます。また、街に出てみれば非常に多くの案内例が見つかると思います。交通標示、建物のフロア図、食堂のメニュー、ファッションのコーディネート、カーナビ、企業説明会など、一見関連性がないように思えても、そこには人間の意思決定を支援する「案内」の作用があります。 しかしそんな身近で多彩な案内という現象には沢山の謎があります。そもそも案内の本質とは何か?数多くの案内サービスやシステムに共通する要素は何か?案内を利用する目的にはどんな分類が可能か?案内ではどのようなやりとりが行われているのか?どんな構造の知識が案内を可能にしているのか?案内をどう表現すればよいのか?よい案内とわるい案内を分けるものは何か?新しい案内サービスやシステムのニーズはどうすれば分かるのか? このように多くの謎に包まれた案内という現象を観察し、そこから生まれる小さな疑問を一つ一つ丁寧に解明していきたいと考えています。そうすればいずれ効果的な案内を提供するための法則が見つかるかもしれません。また、その法則を利用して画期的な案内システムやサービスが開発され、人々の生活を豊かにできるかもしれません。 将来的には「案内学」という案内に関する知識や技術を体系的に整理した領域を構築していきたいと考えています。しかしまだ始まったばかりですので、研究を通して新しく発見すべきことや検証すべき課題(テーマ)は沢山見つかると思います。まずはみなさんの周りにある案内をよく観察してみてください。 私のこれまでの研究事例はこちらをご覧ください。 |
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研究指導の概要 | ||||
未知の領域に入り込んだ時、闇雲に進むと路頭に迷います。我々の先人たちは、そのような状況でも着実に理解を深めていくために、仮説検証型と呼ばれる研究方法を考え出しました。この方法はとても便利なので、現在では研究者のみならずコンサルティングやデザインを含む様々な職種で活用されています。仮説検証型の考え方を身に付けると、卒業研究だけでなくその後の進路にも役立ちますので、このアプローチを中心に指導していきます。
実際の調査には、1) 心理学で行われるような被験者実験をするもの、2) インターネット、書籍、インタビュー等からデータを収集し分析するもの、3) システムやサービスを構築し評価するもの、などが考えられます。どの調査方法を採用するかは、みなさんが立てる仮説の性質を考慮しつつ徐々に見極めていきます。 未踏の地で道に迷わないもう一つの方法は記録をつけることです。何処に行って何を見たか、何を考え、何をしたか。次の目標は何か、いつまでに達成するのか。そういったことを日々記録し読み返すことで、今自分が何処にいるのか、そして何処に向かっているのかを確認できます。したがってみなさんには研究室SNSを使って研究ブログを書いてもらいます。ちなみに先輩たちの記録(ごく一部)は研究室のホームページに公開されています。 ゼミは毎週行い、作業の進捗状況を報告すると共に疑問点や問題点を解消していきます。 | ||||
研究をすすめる上で望ましい条件 | ||||
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受け入れの必須条件 | ||||
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選考方法 | ||||
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その他 | ||||
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