GE6 0801

学術メディア論

Scholarly Media and Communication

学期曜時限

1学期 水曜日 1・2時限

教室

7A104

3・4年

2単位

担当教員

松林 麻実子

オフィスアワーと研究室

金4・5限 111

授業概要

学術情報は,その構造や生産流通の仕組みという面において特殊な存在である.本講義では,学術情報やその流通に特有の仕組みを整理し,それを担う研究者という存在について学ぶことで,科学知識の生産と利用について考えることを目的とする.特に,研究者とメディアとの関係に焦点を当てて考えていきたい.本講義が対象とするのは研究者や彼らが扱う学術情報という特殊な事象であるが,ここでは一般の人々とメディアとの関係について考えることの延長上にあるものととらえ,考えていきたい.

学習・教育目標

本講義の受講を通して,下記のような能力の獲得を目指す.
・研究者の生態を知り,彼らに内在する問題について考えることができる
・学術情報流通に関わる専門用語や概念を一通り説明することができる
・電子ジャーナルなどの登場による学術情報流通システムの変化について考えることができる

授業計画

1.  ガイダンス:講義の全体像について
2.  研究活動プロセス
3.  研究者の倫理
4.  科学コミュニケーションモデル
5.  学術論文の構造
6.  e-print archiveについて
7.  電子ジャーナルについて
8.  メディアの電子化が研究者にもたらす影響
9.  研究者とオープンアクセス運動
10.  まとめ

成績評価の方法

学期中に2~3回課す予定のレポートによる.レポートの採点基準は,1)論理的な文章を書けているかどうか,2)学術情報の基本的な構造を理解できているかどうか,3)指定された形式にしたがっているかどうか,である.出席状況を加味するかどうかは受講生と相談の上で決定したい.

教材・教科書・参考書等

参考書:倉田敬子. 学術情報流通とオープンアクセス. 勁草書房, 2007, 196p.
参考書:日本図書館情報学会編. 学術情報流通と大学図書館. 勉誠出版, 2007, 217p.

履修要件
前提知識,他科目との関連等

 

授業外の学習内容・方法

レポートを複数回課す予定.分量はどれもA4判2~3枚程度のものとする.ただし,第1回レポートの出来や講義における受講生の反応などを見ながら,第2回以降のレポートの内容や分量を変更する可能性もある.

備考
講義のホームページ等

大学図書館や学術情報流通に関心を持っている人はもちろんのこと,一般の人々とメディアとの関係について学びたいと思っている人にとっても有意義な授業にしたいと考えています.多様な方向性を持つ学生の受講を希望します.

平成21年度開講予定