GE2 0301

基礎数学B

Basic Mathematics B

学期曜時限

3学期 火曜日 3・4時限

教室

7A205

1年

2単位

担当教員

森継 修一

オフィスアワーと研究室

月17:30~19:30 214

授業概要

図書館情報学の基礎となる数学のうち、線形代数の初歩を講義する。
連立1次方程式の解法であるガウスの消去法を基礎として、抽象的な理論と具体的な計算の結びつきを示しながら、諸概念を論じる。内容の確実な理解のために演習を課すが、その際、「技巧的・場当たり的」な解法を排除し、「アルゴリズム的」な解法が身に付くよう指導する。これは、プログラミングを学ぶ際の基礎的な思考訓練でもある。

学習・教育目標

  1. 高校数学の確実な理解を土台として、線形代数における基本的諸概念を理解する。
  2. 問題解決のための計算が確実に実行できるようにする。
  3. 数学の答案の記述法およびレポートのまとめ方を身に付ける。

授業計画

  1. ガウスの消去法

   連立1次方程式の代表的な解法であるガウスの消去法を用いて、連立1次方程式が確実に解けるようにする。「軸選択」の手順を通して、「すべての場合に適用できる一般的な手続き」のための思考方法を指導する。

  1. 実数ベクトル空間と線形写像,行列

   ベクトルの1次独立性・行列の正則性・逆行列・行列の階数とゼロ空間の次元などの概念を論じる。具体的な計算はすべて、ガウスの消去法に帰着させる。

  1. 行列の固有値・固有ベクトル,行列式

   まず、固有値・固有ベクトルを定義に基づいて直接求める方法を示し、固有値を特性方程式の根として位置づけるために、行列式の概念を導入する。行列式の計算においても、ガウスの消去法に基づいた方法を用いる。

内容の確実な理解のため、各自における講義時間以外の演習を重視する。

成績評価の方法

複数回のレポートと試験の結果をあわせて評価する。

教材・教科書・参考書等

教科書:村田健郎 『線形代数と線形計算法序説』 サイエンス社 (1986)
教科書:岡本和夫 『行列と1次変換』 実教出版 (1998)
教科書:佐藤文広 『数学ビギナーズマニュアル』 日本評論社 (1994)

履修要件
前提知識,他科目との関連等

  1. GE1 0801 「情報数学」の単位取得者に限る。
  2. 高校数学I,A,II,Bまでの知識が確実に使いこなせることを前提とする。
  3. 履修希望者が100名を大幅に超えた場合は、知識情報・図書館学類1年次生を優先として、人数制限を行う可能性がある。

 

授業外の学習内容・方法

授業内容に関連する課題をほぼ毎週示す。期末試験を受けるためには、それまでのすべての
レポートが提出済みで、かつ合格点を得ている必要がある。

備考
講義のホームページ等