筑波大学2015年スクールガイド
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144年生から~進路編~ 私は、作曲や物語制作、イラスト制作などといった「創作活動」を支援する研究を行っています。趣味丸出しの研究テーマで、一見すると知識情報・図書館学類とは関わりがないように思えるかもしれません。しかし、創作のアイデアを出すための知識獲得に着目してみたり、支援を実現するシステムを構築するためにプログラミングやデータベースの技術が必要になったりと、この学類で学ぶことと密接に関わっています。 私は、「創作活動支援」の研究を深めていきたいと思い、図書館情報メディア研究科への進学を決めました。進学後は、知識や情報の流通についてのさらなる理解と、関連する技術の習得を行い、自分の研究への応用を模索しつつ、学会発表やゼミなどさまざまな人と意見を交わしあえる場を利用して、社会的なスキルも高めていこうと考えています。 さて、大学受験では志望大学別に対策をとってくれたり、先生の手厚いサポートがあったりすると思います。しかし、大学院進学については、自分から動かなければ何も始まりません。大学院説明会の日時をその当日に知ったときは、少し肝を冷しました。口述試験の対策では、研究室の先生や多くの先輩方から連日アドバイスをいただき、自信をつけた記憶があります。求めればかならず力になってくれる人がいるはずですので、自分のやりたいこと、めざす進路に向かって積極的に行動してみてください。 また、耳にタコができるほど聞かされている話かと思いますが、進学でももちろん英語が必要です。残念ながら、周囲にはよく大学入れたなあというレベルまで英語力が落ちてしまっている大学生が多い気がします(自分も例に漏れませんが…)。英語の授業もしっかり設けられていますので、その機会を利用して英語を自分のなかに定着させるとよいと思います。 大学では、積極的に行動を起こしていくことで講義以上のものを得ることができますし、周囲の人もかならず力になってくれます。4年間で多くのものに出会い、多くのものを得ることになりますが、そのなかでまだ学び足りない、もっと知識を得たいと思ったなら、大学院への進学を考えてみてください。村元 俊一郎 MURAMOTO Shunichiro(進学)自分をもっと磨ける場所へ 私は、図書館員として働きたい思いが強く、知識情報・図書館学類に入りました。そのため、公共・大学図書館を目標として、公務員試験と専門となる図書館情報学を勉強しました。この4年間を通して行きたいところに就職できたのかなという思いがあります。 本学類には、司書職を含め、公務員をめざす人がおり、一緒に勉強し、分からないところを教え合い、目標を分かち合うことができます。実際、特に私は司書職を希望していたため、受験会場に同じ学類生が少なくとも2人はいる状態でした。逆にいえばライバルであり、これから、お互いに戦わなくてはならないという複雑な思いがありましたが、仲間がいる安心感や一緒に頑張ろうという向上心がお互いを引き上げたと思います。 また、司書職受験は難しい部分があります。図書館情報学の全体を通した本はまだ数冊しかありません。そのため、司書職の専門試験を受けるための問題集はさらに少なく、広く深く図書館情報学を勉強するには自力では困難でした。しかし、その情報量の少なさをカバーしてくれたのが、学類のカリキュラムと図書館情報学図書館でした。専門試験において問題を解く際に思い出されるのは実習や講義の内容であり、4年間で図書館情報学が身についていたことを実感しました。また、本学類では図書館「情報」学を取り扱っているため、図書館のシステムチックな部分を学ぶことができ、将来的な図書館像を見据えるとともに、技術も身につき、これらも面接等で活かされたように思います。学類に特化した図書館でもある図書館情報学図書館には、図書館情報学に関する資料がたくさんあり、公務員試験の教養力を高める図書も置かれているので、基礎的な勉強と司書の専門試験のための勉強の両方を助けてくれました。 本学類は図書館大好き少年少女にとって魅力的な学類であるのはもちろんのこと、IT系や出版業界など、図書館に関わりのある周辺の仕事についても知る機会が多々ある学類です。そして、図書館情報学の権威の先生方や、図書館情報学を広く深く学べるカリキュラム、頼れる同期やOB・OGがいます。司書職をめざすにあたって、本当に整えられた環境がここにあります。床井 満里菜 TOKOI Marina(公務員)司書職をめざして

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