佐藤 哲司
平成27年度 佐藤研究室 卒業研究指導方針 |
1. 概要
氏 名 佐藤 哲司(さとう てつじ)
所 属 研究室 7D205教員研究室/7D140(1Z)学生研究室
2. 指導可能な研究領域
コンテンツ工学(Content Engineering) - 情報アクセスの単位となるコンテンツとその著者、作成日などのメタデータ(属性情報)とから、それらの間の関係性を明らかにするとともに、豊かな情報化社会を実現するために活用する方法論を確立する。ネットワーク情報時代にふさわしい情報流通に取り組む『実践重視』の研究室です。卒研生は卒業前に学会発表することを目標とし、ゼミの先輩は全員が目標を達成しています。コミュニティ分析、ロケーションアウェア、ソーシャルキャピタルなど情報学(コンテンツ工学)の進展はめざましく、その面白さに長く接していただくために進学希望者を優先しますが、学類卒でも老舗企業からスタートアップ企業まで、就職先に困らない指導を受けられます。より詳細な情報は研究室Wikiを参照ください。現在取り組んでいる主な研究対象を以下に示します。
- A) 知識コンバージェンス
- 生活者が自ら発信する多様な情報から私たちの生活に役立つ知識を抽出する手法、抽出した知識を収斂・集約して新たな知識を創成する手法を研究しています。佐藤研究室で自主収集した40億ツイートや、研究者コミュニティに公開されている情報学研究データリポジトリを活用し、実生活に有用なツイートを抽出する手法やコミュニティQAの知識を用いて検索エンジンに入力するキーワードの想起支援などの成果を上げてきています。
- B)ソーシャルキャピタルの変容過程の解明
- 20世紀の大量生産・大量消費の時代には土地や資金などの「モノ」が富を生産する資本でしたが、21世紀の情報社会では、「人」や「モノ」の間の関係性、営まれる「コト」が重要となってきています。このような「コト」に関する資本は社会関係資本(ソーシャルキャピタル)と呼ばれ、研究の一大潮流となってきてきます。人々の協調行動を活発にすることによって社会の効率性を高めることのできる、『信頼』『規範』『ネットワーク』といった社会的仕組みの特徴を明らかにしてきています。ツイッターユーザの投稿活動を経時的に分析することで、ユーザやユーザが属するコミュニティのプロファイリングに成功してきています。
- C)情報アクセスの高度化研究
- 必要な情報にアクセスする手段は検索だけではありません。現在の状況、興味・関心に応じて、これまでの経緯を踏まえて適切な情報にアプローチする手段を提供する。生活者が投稿した百数十万件のレシピデータを情報源とし、レシピと食材の関係性とユーザの調理経験とから戦略的にレシピを推薦する手法などに取り組んでいます。
- D)情報環境の賑わい感研究
- 身近な情報環境である「教室」すなわち学習環境をオープンかつインタラクティブな協調作業空間とすることに挑戦しています。受講者と講師が同じ場所と時間を共有する対面学習と、異なる場所と時間に存在する遠隔、ビデオ配信学習とを融合し、物理的に異なる時空間で受講していても、あたかも一つの教室にいるかのような同室感と賑わい感を感じられる学習空間を創出することが目的です。受講者同士の教え合いと教材の進化とを促進することで、学び教える意欲が向上する、新たな学習スタイルが確立されることと期待しています。
- E)知識写像の基礎研究
- 文章には格調高い/くだけている、専門的である/ないなど、固有の論調 やリズムがあり、利用者や利用形態に応じて論調を変えることが利用者(読者)の理解を大きく助けることになるでしょう。このような論調あるいは文章の印象 がどこから湧いてくるのかを解明し、コンテンツの表現形態を変換する知識写像の方法論に取り組む。
- A) 知識コンバージェンス
- 上記のテーマに関わらず、データ工学や情報検索、テキストマイニングなどの工学的方法を用いて、社会で起きている様々なコトを解明し、新たな枠組み・方法を提案することに興味のある学生を歓迎します。
3. 研究指導のポイント
- 研究室は「発想エンジン」
小さなアイデアを実際に試してみながら大きなアイデアへ広げていく、
─ 議論と試行錯誤のスパイラルによって『本物』を生み出す研究環境を提供します。
- そこにいるだけで刺激を受けられる「メッカ」では、何気ない会話の中に発想のヒントがたくさんあります。 - 研究室は「成長エンジン」
問題を発見・解決する力、人を説得する力は、経験を積むことで身につくもの、
─ あなたの研究活動をサポートするだけでなく『あなた自身』を成長させる賑わい研究室です。 - 研究室は「万全サポート」
研究に必要なコンピュータ、専門書はしっかり確保!国内外での研究発表の費用は100%支給!
─ 自分専用-PC、プレゼン・利用者実験用Note-PC、高性能サーバ(Linux)も充実。
─ 経済面など研究に専念するための相談にも乗ります。
4. 研究をすすめる上で望ましい条件
- 情報関係の基礎・応用科目やプログラミング関係の科目を履修していると研究をスムーズに始められますが、未履修でも必要に応じて配属後に修得すれば大丈夫です。
- 研究活動に支障がない程度に単位修得をすませている人、アルバイトも大いに推奨しますが研究室に毎日顔を出せる人を歓迎します。
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- 定例ミーティング(週1回): 各自の研究報告,研究談話,重要な論文の輪講 (と 遊び の相談)
- 個別コーチング(不定期):基礎体力向上のためのスキル・メンタルの両面から指導
- 年間スケジュール:
- 12月~3月(頭の体操)期:研究って何をすることなのかを理解する。専門書の輪読や幅広く文献を調べながら「本当にしたいこと」を明らかにしていく。
- 4月~6月期:前期で得らた研究の方向感にしたがって、関連研究の更なる調査、目的・目標に到達するための研究シナリオを作る。平行してプログラミングスキルを向上する実践ゼミを行なう。
- 7月~10月(体の体操)期:ひねり出したアイデアを実装して評価・検証する。
- 11月~3月期:収穫の季節。成果を論文にまとめる。全国大会や研究会、国際会議に参加して、研究成果を披露することで,フィードバックを得つつ1年間の研究を総括する.
- 非日常: 日々の研究だけでは自分の立ち位置を見失ってしまうかもしれません。いつもと違うフィールドで勝負することで、自分を確認し新たな挑戦へのアイデアを深耕しましょう。卒業研究着手発表会(6月中旬)、他大学との合同合宿(8月下旬)、学会発表(2月下旬)の機会を活用しましょう。最初は学内のメンバーと,次は半分学外のメンバーとのディスカッション,仕上げとなる学会発表は,他の参加者はほぼ全員が初めて、でも自分の興味と近いメンバーとの研究ディスカッション、深夜までの懇親会、緊張するけど自信が付くこと保証します!
ゼミ風景
7D205研究室
(2008/5 撮影)他大学との合同合宿など 富士緑の休暇村
(2010/8/23-24)山中湖岳麓ゼミ
(2011/8/29-30)筑波山ゼミ
(2011/11/13)山中湖崇岳ゼミ
(2012/8/27-28)
5. 選考方法
- 自分の道は自分で切り拓く,そんな挑戦をする学生を応援します.失敗するのも研究です.失敗の中から小さな成功を見つけ出し、小さくても成功を積み重ねていくことで価値組の一員となる意欲があること。
- 面談の期間は10月20日(月)~11月5日(水)を基本としますが、それ以降でも相談に応じます。10月31日までに面談した学生に対しては1日以降に面談の結果をお知らせします。
- 面談は必ず事前にメールでアポイントメントを取ってから研究室を訪れてください。アポイントメントのメールは,10月20日(月)を待たずに適宜受け付けていますので,早めに調整下さい.30分程度の面談です。
- メールは宛先を satoh [AT] slis.tsukuba.ac.jp ,件名を「卒研面接希望:自分の名前」)としてください。
6. その他
- 10月8日(水) 卒業研究中間発表会が開催されます。
- 10月20日(月) 知識情報システム主専攻実習の後に簡単な研究紹介を行います。
卒研配属に限定せずに質問などがありましたらメール等でお問い合わせ下さい。 - 学生研究室(7D140)を公開するオープンラボを以下の日程で実施します.ゼミの先輩がそれぞれの研究紹介や研究室の雰囲気を語ってくれます.詳細は別途案内しますので,都合の良い時間にお越しいただいて学生(先輩)と会話して下さい.
- 10/20(月) 18:30~(20:00)
- 10/21(火) 15:30~(19:00)
- 10/23(木) 17:00~(19:00)
- よく遊びよく学ぶ.持てる「力」を最大限に発揮することが,さらに大きな「力」を手に入れる近道です.価値観を身につけるなど自己を確立すること,就職・進学を含め将来への明るい展望を持つこと,一 生の友人を得ることなど,「今」すべきこと「今」しかできないことはたくさんあります。研究室選びは自分への先行投資と考え、コストをかけて自分に合った研究室を選び成長の庵を見つけましょう。
- 決まったらGo! HOPE
7. 過去の卒業研究 テーマ一覧
- 2013年度
- 配信型授業のコミュニケーションを支援するコメント共有手法に関する研究 [DEIM2014, B1-1]
- 多様な検索結果を表示する可視化手法に関する研究 [DEIM2014, E1-2]
- 講義型授業における受講状態推定に関する研究 [DEIM2014, F1-5]
- 2012年度
- フォロー別フィルタによるツイートフィルタリングに関する研究 [DEIM2013, B1-1]
- 調理者のレパートリー拡大を可能にする戦略的レシピ推薦法に関する研究 [DEIM2013, D3-1]
- 地域度を考慮したメニュー推薦法に関する研究 [DEIM2013, B9-1]
- 意見極性の系列に基づくレビュー記事の評価値推定に関する研究 [DEIM2013, D10-1]
- 2011年度
- 複数の料理を並行調理するための調理手順構成法の研究 [DEIM2012, E8-1]
- マイクロブログにおける実生活に関する記事の抽出法の研究 [DEIM2012, F3-4]
- マイクロブログ記事における人物の呼称表現に関する研究 [DEIM2012, F3-5]
- 2010年度
- マイクロブログを対象とした話題チャンクの抽出法に関する研究 [DEIM2011, A1-2]
- 属性伝搬モデルを用いたマイクロブログのフォロー先推薦法に関する研究 [DEIM2011, A1-3]
- 航空写真からのランドマーク抽出手法に関する研究 [DEIM2011, C1-6]
- 文章題解決力向上のためのイメージ化支援に関する研究 [DEIM2011, E4-4]
- 質問回答サイトにおける質問タイプの分類に関する研究 [DEIM2011, B5-1]
- オープンナレッジを用いたクエリ拡張法に関する研究 [DEIM2011, F6-3]
- 2009年度
- 評価視点別の言及度を用いた意見文の分類手法の提案 [DEIM2010, A2-2]
- Webページの階層的な分割手法と提示に関する研究 [DEIM2010, A2-4]
- ユーザのWeb探索履歴におけるキーワード遷移に基づくWeb文書推薦システム [DEIM2010, A3-3]
- キーワード平面を用いたインタラクティブ検索に関する研究 [DEIM2010, B6-2]
- 2008年度







